「ウエスト・サイド・ストーリー」(2022年版)

ストーリーはオリジナル(1961年版)と変わらないので今更ネタバレにするか迷うところだけど、一応しておきます。

オリジナルを何度も観ているので本作を観るか迷ったのですが、大好きな「America」が最高な形でリメイクされているだけで感無量です。アニタの身体のキレが凄まじく、躍動とは彼女のための言葉だと思った。
オリジナルから変えて特に良かったところは、リフがただの好戦的なキャラクターから、彼のバックグラウンドが示唆されるなどより複雑な表情を見せる深みのあるキャラクターになっていた点。そしてアニタが店に行った時、トランスジェンダーのエニィボディズが忠告しジェットガールズが泣きながら異を唱えバレンティナ(オリジナルのアニタ役リタ・モレノ!)が止めるのが素晴らしい変更点だと思った。そしてバレンティナの歌う「Somewhere」!泣いたわ〜!
テーマもオリジナルがどちらかというと悲恋をメインにしているようなところがあったけど(まあロミオとジュリエットが下敷きだしね)、本作はオリジナルの素晴らしさを踏襲しつつも、先述した女性の行動や発言、登場人物が深みを増している点、より移民問題に焦点を当てているところが現代にマッチしていて、ただ焼き直しただけではないんだよ!というスピルバーグの意志を感じました。
ただ、トニーの歌唱はオリジナルのホセ・カレーラスと比較してしまった…。マリアがとても良かっただけに、トニーの歌声が少し弱く感じてしまいました。悪くはなかったしオリジナルのトニーよりイケメンだし(個人の感想です)ダンスも頑張ってたんだけど、他のキャラクターがみんなギラッギラに光ってたからなー。

豆腐の間借り

食べ物と映画と猫となんてことない日常をつぶやいています。スタローン愛が強め。

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