「ノマドランド」

「ノマドランド」は、アメリカ西部で暮らす車上生活者たちの暮らしや生き方を、大自然の映像美と共に描いたロードムービー。監督は「ザ・ライダー」が高く評価された新鋭クロエ・ジャオで、ジェシカ・ブルーダーが2017年に発表したノンフィクション『ノマド 漂流する高齢労働者たち』を原作としている。
劇伴がとても良かったので帰ってからサントラをダウンロードして聴きながらこれを書いた。
愛する夫を亡くした悲しみを抱えながらタフな放浪生活を敢えて送る未亡人をフランシス・マクドーマンドが見事に演じており、それがアメリカの美しい風景と共に映し出されて、静かな映画だと入眠してしまいがちな私が観入ってしまった。これは劇場の大きなスクリーンで観るべき映画だと思う。
静かな祈りのような物語だった。ファーンのような後ろ盾もなく崖っぷちの過酷な車上生活を送る多くの人たちがこの映画を観たらどう思うだろうかという考えもよぎったものの、祈りの旅を続ける彼女の物語を軸にして観るとすっと心に入ってくるように思った。
老いて夫に先立たれ独りになったとして、私はあんな風に孤独と向き合いその中に小さな喜びを見つけて死ぬまで生きることが出来るだろうか。どうしようもなくなった時、この映画がそっとより寄ってくれるような気がした。(国の制度はしっかり利用するとして…)
ドラマチックな事件が起きたりしない淡々としたお話だけど、久しぶりに観て良かったと思える映画だった。とても良かった。

豆腐の間借り

食べ物と映画と猫となんてことない日常をつぶやいています。スタローン愛が強め。

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