「香港画」は、2019年10月、たまたま仕事で滞在していた香港でデモ隊と遭遇した堀井威久麿監督が、デモに参加する若者たちの声を聞きながら、デモ隊と警察が衝突する中でも彼らと同じように催涙ガスやペッパースプレーを浴びながら撮影を敢行、28分のドキュメンタリー映画としてまとめ上げた作品。
目を背けたくなるような容赦のない香港警察の暴力行為に身を固くして観ていたのだけど、警察を辞めた女性の「警察も香港人」という言葉でハッとさせられた。そして平和的なデモ活動だけでなく破壊や暴力に出る一部のデモ隊の姿に、こうして分断が起きてしまうんだ…と悲しくなったし、つらくて涙が出てきてしまった。
ドキュメンタリーとしてはあと30分は足して多面的に掘り下げてほしい欲しい気持ちもあったけど、あの瞬間を撮ってくれてありがとうという気持ちも。今はこのようなデモすら起こせないように法律で決まってしまった。何とか自由を取り戻してほしい。でも無茶はしてほしくない。どうしたらいいんだ。途方に暮れて、私はただ泣いた。
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